トイレの部位別水漏れの原因と修理方法

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私たちの日常の中で切っても切り離せないほど使用するトイレ。

もしそのトイレから水漏れが起きてしまったら困ってしまいますよね。
その場合、真っ先に水漏れの修理業者へ修理の連絡をする方が多いでしょう。

 

しかし、水漏れの原因によっては自分で修理できる場合もあります。

 

今回はどこを確認すれば水漏れ部分と原因を見つけられ、うまく対処できるかその方法を解説していきます。
トイレの水漏れにお困りの方はぜひご覧ください。

トイレからの水漏れが起きた場合に確認する箇所

トイレのどの部分から水漏れが起きているかによって、修理の仕方が大きく変わってきます。

 

下記にトイレの水漏れが起こりやすい7つの箇所とその原因をまとめましたので、ぜひ確認してみてください。

給水管の接続部分・止水栓

トイレに使われる水は、床や壁に取りつけられている給水管をとおって本体へ流れていきます。

この給水管から水が漏れ出す症状が起きているときは、ナットの緩みもしくはナットの中にあるゴムパッキンの劣化が原因として考えられるでしょう。

 

ナットはそれぞれの設備を繋いで固定させる役割があり、給水管とタンク、そして給水管と止水栓のあいだについている部品です。

 

そのため、知らないあいだに物をぶつけてしまうなど、なんらかのかたちで緩んでしまうとそこから水漏れを引き起こしてしまうこともあります。
手でナットを反時計回りにゆっくり回して、緩んでいないか確認してみてください。

 

また、ナットの中にあるゴムパッキンが経年劣化によって固くなり、隙間ができることで水漏れが引き起こされることもあります。
もしナットが緩んでいない場合はゴムパッキンの経年劣化による萎縮が原因かもしれません。

 

ゴムパッキンの寿命は10年~15年程度なので、それ以上使用していないかどうか確認してみてください。

タンク内

トイレのタンクの中からポタポタと水が落ちる音がする場合、ボールタップや浮き玉の故障が原因で水漏れが起きているかもしれません。

 

タンクのフタを開けて中を覗いてみると、最初に大きな丸い球体が浮かんでいることが確認できます。
これを浮き玉といい、タンク内の水位をボールタップに伝える役割を担っています。

 

浮き玉はトイレの水を流すレバーを強くひねった際に、ズレを引き起こしてしまう場合やタンク内の壁などにぶつかってヒビが入ってしまう場合があるのです。
これにより、トイレのタンクからの水漏れを引き起こしてしまっているかもしれません。

 

また、浮き玉に繋がるアームの根元の部品のことをボールタップといい、これはタンク内の水位に合わせて給水をする役割を担っています。

 

もし浮き玉の位置を元に戻す対処をしてもタンク内の水漏れが直らない場合は、経年劣化などが理由でボールタップの内部が壊れている可能性もあるでしょう。

 

タンクと便器のあいだ

タンクと便器のあいだから水が染み出すように漏れている場合、密接パッキンという部品が寿命で劣化することで、水漏れが引き起こされている可能性があります。

 

密接パッキンはタンクと便器のあいだについている部品で、タンクから便器に向かって流れる水が漏れないようにする役割を担っています。

この密接パッキンは寿命のほか、使い続けることでどんどん摩耗していくため、水が染み出すような水漏れが起きることもあるのです。

 

一度密接パッキンに沿うように、乾いたタオルでゆっくりタンクと便器のあいだをふきとってみて、タオルが水で濡れていないかどうか確認してみましょう。

便器内

水を流してもいないのに勝手にちょろちょろと水が出てくるときは、便器内で水漏れが起きている可能性があります。

 

この場合は3つの原因が考えられるため、まずはタンクのフタを開けてみて、破損や劣化はないかよく中身を確認しましょう。

 

1つ目は、ゴムフロートが度重なる使用や寿命によって劣化していることです。
この部品はタンクの一番底に沈んでいる半球のことで、便器内に流れる水を調節してくれる役割を担っています。

 

ゴムフロートに不具合が出ると、フロート弁が閉まりきらずタンクに貯めている最中の水が便器内に流れ出してしまうことがあります。
フロート弁とは、便器内に繋がっている排水管をふさぐ役割のある部位のことです。

 

普段は閉じていますが、トイレのレバーを回して水を流した瞬間にゴムフロートが引っ張られることでフロート弁が開き、排水管をとおって便器内に水が流れます。

 

このフロート弁が閉まりきっていないと、隙間から便器に余分な水が流れ出してしまうトラブルに繋がってしまうのです。

 

2つ目の原因としては、タンク内の鎖が絡まってうまく動かなくなってしまっていることが考えられます。

この鎖は水を流すレバーが回されたときに、ゴムフロートを引っ張る役割があるのですが、絡まってしまうとうまくゴムフロートを引っ張ることができなくなるのです。

 

フロート弁が閉まりきらず、開けっ放しやズレている状態になってしまうことで、タンク内の水を貯めていく過程の際に便器内へ水が流れ出してしまうことがあります。

 

そして3つ目に考えられる原因はオーバーフロー管の破損です。
オーバーフロー管とは、タンクに水が溜まりすぎたときに水をトイレ外に排出するための役割を担っている排水管のことをさします。

 

破損してしまうと水をうまく排出できず、タンク外や便器に不要な水がチョロチョロとあふれ出してしまうおそれがあるのです。

トイレの便器本体

便器の本体から染み出すように水漏れしている場合、本体のヒビ割れや結露が原因として考えられます。

 

結露はトイレのある部屋と便器内の温度差によって引き起こされ、湿気の多い梅雨や気温差が激しくなる冬場によくみられます。
水が何らかのかたちで便器の外につき、水滴が下に流れ落ちて床が痛んでしまうことで、水漏れに近い現象が引き起こされるのです。

 

結露のもとになる水滴が便器外についていないかどうか、便器本体や床などをよく確認してみてください。

 

ただし、トイレの便器は頑丈な陶器でできており、強い地震の揺れや物をぶつけてしまうことがない限りは割れにくく、ヒビ割れが起きてしまうことは非常にまれなケースです。
しかし、強い衝撃を与えれば物はなんでも壊れてしまうので、可能性として頭に入れておきましょう。

便器と床のあいだ

トイレの便器と床のあいだが濡れている原因は先述の結露のほかにも、トイレの設置不良による便器と排水管の繋ぎ目のズレや、フランジパテの劣化が考えられます。

 

設置不良とは、一度便器を取り外してもう一度設置する際に、本来の場所からなんらかの理由でズレてしまう場合のことをいいます。
その際、便器と排水管の繋ぎ目にズレが起きてしまうと、トイレを使用する際にそこから水が漏れてしまうのです。

 

また、フランジパテとはトイレと床下にある排水管のあいだにあるパテのことです。
ほかの部位に使われているゴムパッキンと同じように、フランジパテも長年交換せず使用を続けると寿命によってボロボロになり、水が染み出してしまうことがあります。

温水洗浄便座

温水洗浄便座は普通のトイレと比べて多くの部品を組み合わせている電化製品のため、一口に水漏れといっても原因の特定が難しいです。

 

たとえば、ウォッシュレットから水漏れしている場合は、本体の水抜き栓や給水フィルターの目詰まりが原因として考えられます。
ほかにも、症状によっては本体と給水管の接続部分のナットの緩みやゴムパッキンの劣化、操作パネルやリモコンの故障、ノズルの故障などが挙げられます。

 

また、温水洗浄便座は複雑なつくりの電化製品のため、電源を切ってコンセントを抜かずに無理に部品の解体をしてしまうと、感電する恐れがあるため注意が必要です。

無理にいじることだけはせず、慎重に水漏れ箇所を見さだめて水抜き栓や給水フィルターなどの簡単な交換作業までに留めましょう。

自分でできるトイレの水漏れの修理方法

トイレの水漏れに気づいたら、できるだけすぐに対処することが望ましいでしょう。
なぜなら、たとえ使用できる状態ではあったとしても、水漏れが起きているまま使用を続けるとさらに症状が悪化してしまう可能性が考えられるためです。

また、漏れた水によって床が濡れてしまうという状態を放置すると、カビやシロアリの発生といったトラブルにつながる可能性もあります。

 

比較的簡単な対処で済む症状の場合は自分でも修理が可能です。
下記に自分で修理ができる方法をまとめたので、確認して実践してみてください。

修理方法①ナットをきつく締める

トイレのタンクに繋がっている給水管と、止水栓の部分から水が漏れているときに考えられる主な原因はナットの緩みです。

 

ナットの問題はモンキーレンチなどの工具を使って、時計回りに向かってきつく締め直すことで解決します。

締め直す際、トイレのタンク内のボールタップが正しい位置から動いてしまう可能性があるため、ボールタップを押さえながら締め直しましょう。

修理方法②ゴムパッキンを新品と交換する

トイレのタンクに繋がっている給水管と止水栓から水漏れが起きているときの原因はナットの緩みのほかにも、ナットの中にあるゴムパッキンの劣化の場合も考えられます。

 

このようなときは、ゴムパッキンを新品に交換することで対処が可能です。
ゴムパッキンはナットの中に入っているため、ナットを工具で取り外し、古いゴムパッキンを取り出すことで新しいものと交換できます。

 

ECサイトやホームセンターで販売されているので、同じサイズと型番の物を選びましょう。

 

当然型番やサイズが違うと、隙間から水が漏れ出す原因になりかねません。

修理方法②密接パッキンを新品に交換する

先述のゴムパッキン同様、トイレのタンクと便器のあいだから水漏れを起こしている場合は密接パッキンを新品の物と交換しましょう。

 

交換作業を行う際は、水の流れを止めるため止水栓を閉めてから作業に入ってください。
次にトイレのレバーを回し、タンクの中の水を空にします。

 

タンクの中が空になったら、ウォーターポンプフライヤーという工具を使い、タンクと便器を繋いでいるナットを外してください。
ウォーターポンプフライヤーとは、水回りなどの配管のナットを固定するために使う工具で、ホームセンターで購入できます。

 

このとき、タンクを持ち上げていったん横倒しで置いておくことになりますが、残りの水が漏れ出す可能性があるため、あらかじめ床には養生シートを敷いておきましょう。

 

密接パッキンを取り外し、新品と交換したらタンクを元に戻して止水栓を開けてください。
改めて水を流してみて、水漏れがなくうまく流れたら完了です。

修理方法③防水パテでヒビ割れ部分を埋める

トイレの便器の本体から水漏れが起きている場合、便器の本体自体を新品に交換する方法が一番手っ取り早いでしょう。

 

便器の交換作業には専門的な知識や技術が必要ですので、業者を呼んで対応してもらう必要があります。
しかし、どうしても費用を安く抑えたい場合、防水パテを使ってヒビ割れ部分を埋めていくという対処で応急処置も可能です。

 

まずトイレの便器に溜まった水を、バケツや灯油ポンプなどを使って汲み出します。
目安は、便器の中の水がヒビ割れ部分にかからないぐらいの位置です。
水をある程度汲み出したら、防水パテを塗ってヒビ割れ部分を修復していきましょう。

 

ただ、防水パテでヒビ割れを埋める方法は、あくまで応急処置にすぎません。
根本的な解決にはならないため、できるだけ早く水道修理業者に連絡して、トイレの便器本体を新品に交換してもらいましょう。

修理方法④フランジパテを新品に交換する

便器と床のあいだから水漏れする場合、トイレの便器本体の設置不良かフランジパテの劣化が原因です。

 

設置不良が原因の場合は専門業者に対処してもらう必要があります。
フランジパテの劣化が原因であれば自分でも対処が可能です。
ここではフランジパテの交換方法を紹介します。

 

まず止水栓を閉めた状態で、トイレの水を流してタンクの中を空にしましょう。
次にバケツや灯油ポンプを使って便器にたまった水も汲み出して空にします。

 

その後、給水管や便器を固定しているナットやボルトをすべて取り外してください。
ナットやボルトを取り外して便器を動かせるようになったら、便器をずらしてフランジパテを新品と交換して元に戻します。

 

作業がすべて完了し、もとの状態に戻ったら止水栓を開いて水を流してみましょう。
水漏れもなく正常に流れたら完了です。

 

フランジパテもゴムパッキン同様、ECサイトやホームセンターで販売されています。
また水漏れが起きてしまわないよう、型番やサイズが合うものを選びましょう。

修理方法⑤ウォシュレットの水抜き栓や給水フィルターを交換する

温水洗浄便座から水漏れが起きている場合、いくつかの原因が考えられますが、特に多いのは水抜き栓や給水フィルターの経年劣化です。

 

その場合は、水抜き栓や給水フィルターを新しいものに交換することで対処が可能です。
水抜き栓は、タンクに内蔵されているウォシュレットに取りつけられているプラスチック製の丸い部品のことで、一般的に真正面から見て左側に設置されています。

 

まず感電防止の対策として、必ず電源を切ってからコンセントを抜いておきましょう。
次に止水栓を閉めるため、溝にマイナスドライバーをはめこみ、時計回りに回してください。

 

そして、水抜き栓の位置を確認したらマイナスドライバーでゆっくり反時計回りに回して取り外し、新品と交換したら完了です。

 

給水フィルターは給水管とウォシュレットの繋ぎ目部分に設置されているフィルターのことで、水抜き栓の左隣にある同じ形の部品のことをさします。
修理手順は水抜き栓と同じなので、作業は簡単に進められるでしょう。

 

トイレの水が止まらないときに考えられる要因

ここまでで、部位別のトイレの水漏れをご紹介してまいりました。

 

なぜ止まらないのか分からない時に考えられる理由と対処法をこちらで詳しく紹介していますので、合わせてご参照ください。

 

水漏れ修理業者が家に来る前に済ませておきたいこと

ここまで自分で簡単にトイレからの水漏れを修理する方法をお伝えしてきました。
自分でトイレからの水漏れを修理できれば費用を安く抑えることができますが、修理に失敗してしまうリスクもつきものです。

 

そんなときはプロの水漏れ専門の水道業者に頼むことが得策でしょう。
下記に水漏れ修理業者が来る前に済ませておきたいことをまとめましたのでご覧ください。

やること①水の元栓を閉める

水漏れが起きていることを確認したら、すぐに水の元栓を閉めておきましょう。
これ以上トイレの水漏れの被害を拡大させないために必要な措置ですので、すぐに行いましょう。

 

また、トイレの水漏れの修理が終わるまでは絶対にトイレは使わないようにしてください。
トイレの水漏れの修理が終わっていないのにも関わらず使用してしまうと、さらに被害が拡大してしまうおそれがあります。

必ずすべての修理が終わったあとにトイレを使うようにしましょう。

やること②費用は大体いくらぐらいかの相場を調べる

水漏れの修理にかかる費用は水漏れの原因や作業内容によって変わってきますが、約20,000円程度が相場です。

 

もちろん症状によってはこれよりも高くなる場合も安くなる場合もあるので、あくまでも相場を目安としたうえで、適正価格を提示している水道修理業者を選ぶとよいでしょう。

 

こちらの記事では、水道修理業者の選定ポイントはもちろん、料金相場もご紹介しています。
ぜひご参照ください。

 

やること③部品のメーカーなど情報収集をしておく

水漏れ専門業者にトイレからの水漏れ状況を伝える際、トイレのどの部品のメーカーなのか、サイズはどのくらいかなどをあらかじめ部品について情報収集しておきましょう。

 

先に状況説明時に伝えておくと、水漏れ専門業者もスムーズに部品を用意することができますし、作業もスムーズに進みやすくなる可能性があります。

やること③どこから水漏れしているのかを把握しておく

便器本体やタンクの中、給水管などトイレで水漏れが起きたときに考えられる原因となっている箇所はたくさんあります。

 

まずはどこから水漏れが起きているのかを調べ、水漏れ専門業者が到着した際にすぐ伝えられるように準備しておくことで作業もスムーズに進むでしょう。

トイレからの水漏れの対処に困る場合はすぐに水道業者に相談しよう

今回はトイレからの水漏れの原因と対処法を紹介しました。

 

トイレからの水漏れは、給水管や便器本体、タンクの中などさまざまな箇所で不具合が生じることで引き起こされるものです。

 

ゴムパッキンの劣化や接合部分の緩みなど簡易的な原因であれば自分で対処ができるため、修理にかかる費用を安く抑えられます。
しかし、水漏れの症状があまりにも激しい場合や、専門的な修理作業を要する場合は、迷わず水道業者に修理の相談をしましょう。

 

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